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女性の貧困の現状

07.14.2012 · Posted in 女性問題, 社会

今年の2月14日、J-WAVEの、JAM THE WORLDの BREAKTHROUGH というコーナに、大沢真理さんが出演し、女性の貧困問題をとりあげられていた。津田大介さんのナビゲーターの火曜日。

ちょうど、バレンタインデー。お菓子会社のマーケティングで日本では女性が男性にチョコをあげるのがこの日の習慣になり、さらに飛躍して職場では義理チョコを撒くことさえ恒例になったのだが、義理チョコさえ、独身女性にとっては大きな経済負担になっているのでは、という調査結果がでたことについてのインタビュー。

元となるデータは、

◆厚生労働省「各種世帯の所得等の状況」貧困率の状況 平成22年度
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/2-7.html

 
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「女性の貧困問題について(ゲスト:東京大学 社会科学研究所教授、大沢真理さん)」
http://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/break/120214.html

きょうは、バレンタインデーということで、たくさんの「義理チョコ」を配った!という女性も多いのではないでしょうか?
そんな「義理チョコ」も、独身女性にとっては大きな経済負担になっているのかも・・・そんなコトを想わせる調査結果を昨年の12月、『国立社会保障 人口問題研究所』が発表しています。

それによると、2010年の時点で、単身女性の32%、およそ3人1人が「貧困層」とのこと。
ちなみに、何を以て「貧困」と判断するのか? それは・・・毎月の手取りから、家賃などを引いて残った、自由に使えるお金・・・いわゆる「可処分所得」が約9万3000円を下回る場合、「貧困」としてカウントするということなんです。

今夜は、東京大学 社会科学研究所の教授で、女性の貧困問題に詳しい、大沢真理さんをお招きして、日本の貧困問題の現状についてお話を伺って行きたいと思います。
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このときの内容がtogetterにまとめられている。

大沢真理「貧困の中心には女性がいる」(J-WAVE BREAKTHROUGH、2012/02/14)
http://togetter.com/li/257702

内容を箇条書きにしてみると、

・手取りから家賃を引くと生活保護対象の金額より更に少ない金額しか残らないため、『生活保護よりも低い』水準。
・日本の貧困率は上がっている。
・貧困率でいう貧困の定義は日本だと127万以下の所得。wikipedia より http://t.co/UBiXJaTK
・男性と同居してない女性=シングルマザー、独居高齢女性の貧困率が高い。
・学歴が高い方が貧困率が低い。
・三十代の中卒女性の貧困率が抜きんでて高く、40%。
・この30代中卒は、高校ドロップアウト組。上の世代の中卒とは違う。
・今や貧困層は16%、高齢者で20%超。
・普通の女性がフルタイムで働いても貧困である。
・民主党の子ども手当てや授業料無償化は、貧困の解消・改善には劇的な効果があった。
・働いている女性の55%は非正規。非正規の均等待遇が問題解消に直結。
・非正規女性の労働環境での貧困は、賃金問題のみに限らず、セクハラやパワハラ、正社員・職員からのいじめなど、会社等の組織で生きる上での待遇全般の貧困がある。

高度成長の頃はほうっておいてもなんとかなったのだろうが、経済がじり貧の今、貧困率が年々あがっている。
男性の雇用については深刻に報じられるが、その影で女性のことは二の次にされている印象。女性の貧困のほうが深刻なのに。

今は結婚して男に養ってもらえればいいという時代ではなく、男性の貧困のせいで結婚できず、独身だらけで、30〜34歳の未婚率が、男性は47.3%、女性は34.5%という現状の今、男女でどうこういっている場合ではない。実質、生活保護以下の生活を強いられて、さらに職場でパワハラや嫌がらせなんて受けるくらいなら、生活保護になったほうが、人として真っ当な生活が送れると考えるのも仕方ない。いろいろな意味でがんばっても、それが活かされない社会だと、すべてに対するモチベーションが落ち、ネガティブな悪循環に陥る。生活保護も含めて、きちんとした社会保障制度の確立と運用を望む。

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