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よりそいホットライン〜1日2万件を超える相談。電話がなかなかつながらない…

07.20.2012 · Posted in view

24時間体制であらゆる悩みを電話で受け付ける

「よりそいホットライン」0120-279-338 http://279338.jp/

2012年3月11日からスタートし、毎日2万件を超える相談の電話がかかっている。

震災でさまざまな悩みが浮き彫りにされ、社会的なサポートが必要ということで始まった事業で、被災地が優先とあったが、今はそんな状態ではない。

「就職できない」「リストラされた」といった仕事の悩み、
「住むところがない」「15円しかもってない。5日間何も食べてない」といった生活の悩み、
「借金が支払えない」「医療費に困っている」といったお金の悩み、
「家族内での暴力や虐待」「離婚したい」といった家族の悩み、
の他、病気、自殺、障害、性、DV・性暴力、法律、外国人、子育て、教育、人間関係などなど、あらゆる悩みを受けつけている。

全国で始まった無料の電話相談に、開設からの4か月間でかかってきた電話はおよそ200万件に上ったとのこと。悩みの内容によって、その問題に詳しい法律関係者や支援団体からの関係者など約3000人が相談を受け、関係機関などにつないでいる。しかし、平均20回以上電話をかけないとつながらない状態で、ときには、36時間もつながらない程。自殺念慮、病気、暴力など、一刻を争う内容も少なくないため、すぐにつながる体制をなんとか整えて欲しい。

「つながらないから役に立たない」という人もいるが、相談できる場所があるだけでもいいのではないか。本来、国や自治体が、そういった社会的弱者を救う機能を担うべきだと思うが、実際には救済する制度やサービスがあっても、そういう人たちに届くように広報していないし、適用するかの手続きが煩雑だったりして、結局、実際役に立たないものも多い。そういう体制にしかしないのを見ると、国や行政は、弱者を救う気なんて、さらさらないんだろうな、と思う。国などに頼っていないで、今こそ、一般の人々の知恵と工夫で社会をよくしないと、とひしひしと感じる。

一昔前なら家族や親戚、地域コミュニティのつながりがその役を担っていたのだろうが、「昔のように町内会の関係を強くして助け合い」「家族や周囲の人に相談してみましょう」と連呼しても、実際のところ効果はあるとは思えない。時代は変わっているし、それほど人間関係が希薄になり、互いに信用できない社会になっているからこそ、これほど問題があるわけで。

困っている人がこれほどたくさんいるなら、「よりそいホットライン」をもっと充実させるために助成金をどんどん出すようになればいいし、企業や篤志家の方の支援をして支えてほしいと思う。やっと一般の日本人も、寄付について考えるようになったけれど、赤い羽根や赤十字に送るだけでなく、現実的に役に立つことにも目を向けてほしい。

その前に、自分の周りに困っている人がいたら、なんとか手を差し伸べる気持ちを持って欲しいと思う。直接関わると面倒と感じる人も多いと思うが、関係機関を紹介したり知り合いに相談してつないだり、いくらでもできることはある。困っている人に「よりそいホットライン」を教えたり、代わりに電話してもいいと思う。

困っている人を見かけたら、少しでも助けられないか考えることが人として大事だし、そのときに動けるように、日頃からさまざまな問題に関心を持ち、考えるべきだと思う。いつ自分や身の回りに降り掛かってくるかわからないのだから。
 

●よりそいホットライン http://279338.jp/

0120-279-338(フリーダイヤル つなぐ・ささえる)

生活相談と、外国語相談、性暴力・DV女性・相談、セクシュアルマイノリティの相談、自殺相談の専門ラインがある。
通話による聞き取りが難しい方はファクス相談もある。
fax03-3868-3811

<関連記事>
1日2万件のアクセスが物語る「壊れかけた社会」=社会的包摂サポートセンター代表理事・熊坂義裕
毎日新聞 2012年07月12日
http://mainichi.jp/opinion/news/20120712ddm004070007000c.html

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