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伯方の塩

04.16.2014 · Posted in food

塩は国の専売公社がつくっていたが、いろいろあって、今の伯方の塩がある。

塩田を廃止してイオン交換膜方式にしたから、ミネラル分の不足した精製塩ばかりできてしまったんだろう。

自然塩を守ってきた人たちの活動のおかげで今の伯方の塩がある。

伯方の塩 誕生秘話

1970年、塩田を廃止してイオン交換膜製塩に転換することに対して警告し続けていた、香川県の故西本友康氏に啓発された愛媛県松山在住の有志が中心となって、塩田塩を残すための運動を始めた。

「食塩の品質を守る会愛媛支部」が設立され、署名運動を始める。活動の成果として5万人の塩田塩存続の署名を持って各政党に請願・陳情運動を展開し、国会で取り上げられるも、1971年12月、ついに塩業近代化臨時措置法は施行され、塩田は全廃されることとなった。

しかしその後も、愛媛支部は「自然塩を守る会」、さらに「日本自然塩普及会」と改称し、中心となって他の団体とともに活動を続けた。その結果、条件付きでの製造を認めさせることに成功したのである。

しかし、再び壁にぶつかる。国は許可は出すが塩の製造は請け負わないとしたため、欲しければ自分たちで作るしかない、という状況になったのである。こうして製造会社をつくる必要ができた同会は、「伯方塩業株式会社設立準備委員会」を発足し、専売公社に許可を申請。「専売公社がメキシコ、オーストラリアから輸入している原塩を使うこと」「平釜(熱効率が悪い)を使用すること」「専売公社の販売する専売塩を誹謗してはならない」などの条件のもと、昭和48年6月6日、日本専売公社より委託認可を得る。

「一口十万円、無担保、無保証、無期限の塩による出世払い」という無茶な条件での出資を募ったところ、なんとたちまちに数百万の資金が集まり、無事会社は設立されたという。

1983年8月13日、「特殊用塩委託通知番号 四塩業第34号」の認可の下、伯方塩業株式会社創業。伯方の塩の誕生である。

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メキシコ産原料について

伯方の塩の原料はメキシコ産である。

これは上述のように、伯方塩業がそもそも専売公社が輸入していた海外産天日塩を加工するところから始まったことを考えれば、至極当然のことである。
現在では原料塩の取り引き先は完全に自由化されているが、引き続き伯方塩業は
メキシコの天日海水塩を使用している。
これは、

現状塩田を作ることが難しい日本では、製造初期段階で海水を鍋で煮詰める作業が必要となるが、これにおいて大量の燃料を使用するため無駄が多いこと
メキシコ塩の産地であるゲレロネグロ近海は、世界遺産にも登録されるほど清浄な海であり、原料塩として質が良いものであること
の二つが理由である。

尚、「伯方の塩」は再製加工塩とよばれるもので、「あらしお」「赤穂の天塩」などもこれに類する。

Jeffrie LauさんのFacebookより

https://www.facebook.com/jeffrielau/posts/4163845391856

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