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白米は体に悪いが玄米は良い、のウソ

04.22.2014 · Posted in food, 砂糖・糖質

ビタミンB1不足で起こる脚気は、江戸時代の庶民、脚気が二大死因のひとつ。海外にはほとんどなかった。その理由は、地方では米が年貢でとられて少ないが、野菜や魚があったけれど、江戸は野菜や魚が手に入りにくく、白米ばかり食べていた習慣からだとか。

ビタミンB1の含有量は、玄米>白米 だが、それほど大差なく、本来、ビタミンB1が多く含まれるのは、豚肉、うなぎなど動物性食品。

歴史をさかのぼって骨や歯から人の健康をみてみると、米食をはじめた縄文後期から現代になるほど、むし歯は増え、慢性疾患が増え、健康状態が悪くなっているという。

健康の観点からみると、玄米>白米、かもしれないが、それは微々たるもの。糖質を増やすより、動物性タンパク質を増やすほうが健康に近づく。

玄米

玄米は体に良いなんて言って、玄米菜食とかいっている人がいますけど、玄米菜食で健康を維持している先住民族は古今東西全くいません。日本人は昔から玄米を食べてきたというけれど、そもそも日本で米の生産はいつから始まったのでしょう?そして、米を主食にするようになってからの日本人の健康状態はどうだったのでしょうか?

考古学や歴史学では、住民の健康状態を判断するのに、骨や歯の状態を観察します。肉は腐っても、骨や歯は比較的長期間保存されていることが多いからです。それとゴミ捨て場から当時食べられていたものもまた、おおよそ推測することが可能です。食べ物と住民の健康状態においては、植物性食品の摂取比率が増え、糖質の摂取比率が増えるほど、住民の健康状態が悪くなることが示されており、古今東西この傾向には例外というものがありません。

日本で水耕栽培の米の生産が始まったばかりと考えられる縄文後期(BC500年頃)のう蝕罹患率(むし歯を持つ人の割合)は58.2%、鎌倉時代で62.8%、室町時代28.6%、江戸時代62.5%、現代の日本人で85.5%となっています。これはどの集落か、または住民の階層によっても大きく変わります。しかし、日本人は米を食べるようになってからというもの、先住民のう蝕罹患率0~4%と比較して、とても健康であったとは言い難いことが分かります。

「日本人が玄米から白米を食べるようになって、脚気が増えた」というのもまた、誤解です。そもそも脚気という病気は江戸時代の江戸庶民の二大死因の一つだったほどポピュラーな病気でしたが、世界的にはまれな病気であり、ヨーロッパや他のアジア諸国において、脚気の記述はほとんどみられません。

脚気の原因はビタミンB1欠乏にあり、ビタミンB1は玄米には含まれているが、白米には含まれていないために脚気になったという説明もまた、矛盾だらけです。実際玄米に含まれるビタミンB1などは、わずかです。ビタミンB1を多く含む食品というのは豚肉であったり、たらこなどの魚卵であったり、うなぎだったりと、ほとんどが動物性食品です。

ビタミンB1欠乏がなぜ江戸庶民の間に多く起こったのか。それは確かに白米の常食にありました。江戸時代まで、税金は年貢という形で米で納めることになっていて、また幕府が御家人や旗本に支給する給与もまた、米で支払われていました。しかし生活においては貨幣経済が発達していましたから、大名や御家人たちは、米を両替商に持ち込んで、お金に変えていました。ですから地方では慢性的に米が不足する一方、江戸などの大都市では米が過剰になり、安く流通していました。

当時野菜や肉は、農家が水田以外の土地を利用して自家生産していたので、地方では供給は十分でしたが、狭い土地にたくさんの人が住んでいた江戸では、食料生産が行えないため、野菜や肉、魚などは非常に高価でかつ、手に入りにくいものでした。そのため江戸庶民は本当に米ばっかりを食べていたのです。

江戸庶民は白米を常食していたのですが、これは単に玄米よりも美味しかったからというだけではありません。白米は玄米よりも保存性に優れ、長期保存が容易だったために、江戸ではもっぱら白米が流通していたのです。

米は小麦よりもタンパク質の含有率が低く、糖質の塊のような食べ物です。そして吸収の良い糖質をたくさん摂ると、糖代謝が亢進し、糖代謝に関係するビタミンであるビタミンB群が過剰に消費されてしまいます。これによって、江戸庶民に脚気が流行したのです。

というわけで、白米は体に悪いが玄米は良い、ということは全くの戯言であることがお分かりいただけたでしょうか?玄米菜食が体に良いと声高に叫んでいる人たちは、健康食品やサプリメントなどを売る人たちであり、これらの人々もまた疾病利権であるということを、決して忘れないようにして下さいね。

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