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歯周病は糖原病。治療は、除菌ではない。

05.23.2014 · Posted in 医療全般

歯周病は、糖原病。

糖を摂ることで内臓の免疫低下、慢性疾患になりやすい。

歯周病になりやすいのは、歯と歯の間や歯が重なっている、プラークの沈着しやすい部分。

歯周病の治療としては、プラークの沈着しやすい「死腔」の除去、すなわち細菌の繁殖の場を除去することで、細菌そのものを除菌や殺菌することではない。

歯周病と歯並び

歯周病とは、歯ぐきが腫れたり歯を支える骨が破壊されたりする病気のことを指します。なぜ歯周病が起こるのかということについては、世界中の歯周病学の研究者たちが日夜探求しつづけていますが、はっきりとしたことは分かっていません。

しかし僕は、歯周病が他の全身的な慢性疾患と密接に関係していて、それは免疫低下と糖化に関与していることが多いことから、誤った食生活、特に糖質過多と栄養欠乏による免疫力の低下が原因と考えています。多くの慢性疾患同様、その根本に糖質があることから、歯周病は「糖原病」の一つであるということがいえます。

一方で口の中を観察すると、歯周病はどこでも同じように発生するわけでなく、むし歯と同様好発部位があることが分かります。好発部位というのはプラークの沈着しやすい部分であり、歯と歯の間だったり、歯が重なっている部分だったりします。また歯が乾燥しやすい部位もまた、歯周病の好発部位となっています。

歯を守ってくれているのは唾液であり、また歯からプラークを除去してくれているのは、普段の食事で摂っている食べ物です。食べ物を良く噛むことで歯が食べ物とこすりあわされ、歯がきれいになるのです。食渣の流れもまた、歯周病の発症や進行と密接に関係しています。

流れている川の水は腐りませんが、留まって淀んでいる水は腐ります。同様にお口の中の唾液や食渣の流れが滞ったり、淀んだりする場所は免疫力が働きにくいため、細菌の繁殖を招いて歯周病を引き起こすのです。先に歯の根の治療でもお話しした、いわゆる「死腔」ですね。

ですから歯周病の治療としてのお口の中の処置は、この「死腔」の除去、すなわち細菌の繁殖の場を除去することであり、細菌そのものを除菌や殺菌することではありません。そして「死腔」は歯並び、咬み合わせと密接に関係しています。また、食べ物をしっかりと良く噛むという機能もまた密接に関係していることから、歯周病の予防として歯並び・咬み合わせが良好な状態にあり、また硬いものでも何でもしっかりと良く噛んで食べるということが歯周病予防において大切であることが理解できます。

結局お口の中の機能が最大限に発揮されていることが、お口の免疫力もまた最大限に発揮されるために必要なのです。そう考えれば、歯並び・咬み合わせの異常は単なる見た目の問題などではなく、人間の生き方や存在そのものであると、理解できることでしょう。

長尾周格氏のFacebookより

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