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うつは、食事と深い関係

12.07.2015 · Posted in food, 精神医療

うつ病自体の診断が怪しいが、うつ状態に陥るには、食事が大きく関わっている。

うつ病患者に対し食事療法で治している溝口徹医師が書いた書籍からの抜粋。

●うつは食事で改善できる!原因は食べ物だった!

・うつ病の95%は食事と深くかかわっている

うつ病になるには、環境的な要因や性格も、かかわっているので、食事だけがうつ病の原因だとは言い切れない部分もあります。

しかし、うつに悩む人の95%は、食事になんらかの問題があり、その食事の問題を改善すると、本人を取り巻く環境や性格は、そのままでも、うつの症状が消えていくというのです。

・セロトニンを体内で効率よく増やす

うつ病は、脳の中のセロトニンという神経伝達物質が不足してくると引き起こされるといわれています。

食事療法によるうつ病治療は、このセロトニンの材料となる栄養素、タンパク質、鉄、亜鉛、ビタミンB6などを積極的に摂り入れることによって、セロトニンそのものを増やそうとする方法です。

うつに関わる5つの栄養の問題

1.低血糖症
2.鉄欠乏
3.亜鉛欠乏
4.ビタミンB群欠乏
5.タンパク質欠乏

低血糖症

低血糖症チェックリスト(3項目以上当てはまると、低血糖症の可能性がある)

1.甘い物、スナック菓子、清涼飲料水をほぼ毎日摂る
2.空腹感を感じ、おやつを食べることが多い
3.夜中に目が覚めて、なにかを食べることがある
4.夕方に強い眠気を感じたり、集中力が落ちる
5.体重の増減が激しい
6.体重が増えてきた、または痩せにくくなった
7.イライラや不安感が、甘い物を摂ることでよくなったことがある
8.頭痛、動悸、しびれなどが甘い物を摂ることでよくなったことがある
9.安定剤や抗うつ剤を服用しても、あきらかな症状の改善がない
10.血縁者に糖尿病の人がいる

低血糖症とは、名前から「血糖値が低くなって起こる病気」と誤解を招きやすいのですが、低血糖症は、いろいろなパターンがあり、血糖値が低くなることだけが問題なのではなく、血糖値が上がったり下がったりを繰り返したり、低い値で推移したり、インスリンの分泌が正常な形から大きくズレるケースもあります。

このように、低血糖症とは、人によって表れ方は異なりますが、1日を通して、安定した血糖値を維持することが困難になるので、そのために身体や心に様々な症状があらわれてくる病気です。

不眠、やる気がおきない、集中力の低下、疲労感、不安感、恐怖感・・・このようなうつの症状が、実は低血糖症が原因で起こる場合が多いというのです。

★低血糖症の場合の食事の改善の注意点

1.糖質を控える(炭水化物・甘い物・清涼飲料水など)
2.肉などのタンパク質をたくさん摂る
3.ビタミンB群を多く摂る(食品の他にサプリメントも活用する)
4.ストレスに強くなるビタミンCを多く摂る
5.GI値の低い食品を摂る(GI値の低い食品は、血糖値の変動が少ない)
6.野菜から食べる
7.加工食品・スナック菓子を食べない
8.身体にいい油を使う。料理に使うならオリーブオイルがいい

 

鉄欠乏

鉄欠乏チェックリスト(3項目以上当てはまると、鉄欠乏の可能性がある)

1.立ちくらみ、めまい、耳鳴りがする
2.肩こり、背部通、関節痛、筋肉痛がある
3.頭痛、頭重になりやすい
4.力が弱くなった
5.よくアザができる
6.のどに不快感(つかえ感)がある
7.階段を上ると疲れる
8.夕方に疲れて横になることがある
9.生理前に不調になる
10.生理の出血量が多い

鉄は神経伝達物質の反応に深くかかわっているので、鉄不足になると、さまざまな精神症状が出てきます。

うつ病やプチうつの背景には、鉄不足が関与していると考えられるようになってきました。

 

亜鉛欠乏

亜鉛欠乏チェックリスト(3項目以上当てはまると、亜鉛欠乏の可能性がある)

1.風邪をひきやすい
2.洗髪時、髪が抜けやすい
3.食欲不振になりやすい
4.肌が乾燥しやすい
5.傷の治りが悪い、跡が残りやすい
6.爪に白い斑点がある
7.味覚や嗅覚が鈍い
8.性欲が落ちた
9.ネックレスなどで皮膚炎が起こる
10.傷や虫刺されが膿みやすい

亜鉛欠乏は、鉄欠乏と同時に起こりやすく、男性に欠乏しやすい栄養素でもあります。

亜鉛が欠乏すると、インスリンの調整がうまくできなくなりインスリンの出が悪くなったり出すぎたりするため、血糖値の調整に狂いが出て低血糖症になります。

血糖値の調整がうまくできないと、食欲のコントロールがつかなくなり摂食障害に結びつくケースが非常に多いのです。摂食障害に悩む人の半数以上が亜鉛不足だったという報告もあります。

 

ビタミンB群欠乏

ビタミンB群欠乏チェックリスト(3項目以上当てはまると、ビタミンB欠乏の可能性がある)

1.アルコールをよく飲む
2.音に敏感だ
3.イライラしやすい
4.集中力が続かない
5.記憶力が衰えている
6.よく悪夢を見る
7.テレビがわずらわしい
8.本を読んでも頭に入らない。興味がなくなった
9.寝ても疲れがとれない。とにかく疲れる
10.口内炎がよくできる

ビタミンB群は、すべての神経伝達物質の生合成に関わっている非常に重要な栄養素です。

このビタミンB群が欠乏すると、睡眠障害が起きてきます。睡眠のリズムが乱れ、昼間に眠くなったり、夜は、寝たいのに寝られなくなったりします。夢を見る回数が増え、とくに悪夢を見ることが多くなるのも特徴です。

子供の場合には、よく寝言をいったり、夜中に叫んだりするといった症状があらわれてきます。

またビタミンB群の不足は、集中力や記憶力を低下させるので、情報処理能力がひどく落ちて、例えば、テレビを集中して観られない、興味がなくなるなどの症状が出てきます。

音に対して敏感になり、過敏に反応してしまうのもビタミンB群欠乏の特徴です。

 

タンパク質欠乏

タンパク質欠乏チェックリスト(3項目以上当てはまると、タンパク質欠乏の可能性がある)

1.肉や魚などはあまり食べない
2.野菜中心、あるいは和食中心である
3.豆腐、納豆などの大豆食品をよく食べる
4.ご飯やパン、麺などで食事をすませてしまう
5.成長期である
6.妊娠、授乳中である
7.ステロイド剤を使用している
8.スポーツをする。あるいは肉体労働である
9.胃薬をよく使う
10.胸や太ももが細くなった

タンパク質は、セロトニンなどの神経伝達物資はもちろん、身体のあらゆる組織の原料なので、不足すれば、さまざまな支障が出てきます。

しかし、いろいろな健康情報を見ると、肉や卵を控えることを勧めているものが多く、そのため、健康に気をつけている人ほど、タンパク質不足になります。

しかも、タンパク質は、食いだめが出来ません。たくさん食べたからといって、身体にたんぱく質を蓄えておくことができないので、毎日の食事から摂らなければなりません。

ステロイド剤は、身体のタンパク質を大量に消費する薬剤の代表です。

また最近市販されてる胃薬の中にも、強力に胃酸の分泌を抑えるものが増えてきましたが、胃酸が少ないと、食材に含まれるタンパク質の吸収が減り、タンパク質の欠乏を促すことになるので注意が必要です。
 

http://informationnow.xyz/archives/5333.html

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