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拡がる「子ども食堂」

05.30.2016 · Posted in 子ども, 社会, 貧困

親の帰宅が遅い、1人で留守番、経済的に厳しくて満足に食べられない・・・

子どもを取り巻く状況が年々悪くなっている日本で、「子ども食堂」の取り組みが拡がっている。

子どもへの支援として「子ども食堂」は素晴らしい取り組み。

子どもを狙う犯罪が増えているので、トラブル防止策を駆使しながら、どんどん拡がって欲しい。

昔は町内や近所づきあいといったコミュニティで、そういったことが賄われていたのに、近年の核家族でそういったコミュニティがなくなってしまったことは悲しいことだが、それは時代の変化のせい。

今後も、その時代の社会にあわせて、新たな取り組みをつくっていかないといけないだろう。

おなかすいたら、おいで 孤食防止へ安価なこども食堂
(朝日新聞 2016年5月29日13時50分)
http://www.asahi.com/articles/ASJ510015J4ZUTIL02D.html

 「こども食堂」が首都圏で続々と生まれている。おなかをすかせたり、家で一人で過ごしたりしている子どもたちが、低料金や無料でご飯を食べられる。食堂を始めたい大人向けの講座も盛況。「食」を通じて子どもたちの居場所をつくる取り組みが広がっている。

■「開き方」講座も

 「食堂を始めたいが、どうしていいかわからない」「子どもたちにどうやって知ってもらえばいいのか」

 東京都世田谷区の存明寺(ぞんみょうじ)で、この冬開かれた「こども食堂のつくり方講座」。主婦や元教師、会社経営者、地方議員……。都内や埼玉、神奈川、香川各県から参加した19人が車座になり、食堂を運営する4人の「先輩」たちに、場所の探し方やスタッフの集め方などを質問した。

 講座は全国各地のこども食堂が参加する「こども食堂ネットワーク」の主催。存明寺住職の酒井義一さん(56)と妻浩美さん(50)も昨年7月に講座に参加し、同9月に「ぞんみょうじこども食堂」を始めた。毎月1回の午後5~7時、寺の客殿でボランティア8人とキーマカレーを振る舞う。2歳までは100円、3歳以上は200円、大人は300円だ。毎回30~40人がごはんを食べに来る。

 浩美さんは「顔と名前がわかる人たちが集う温かい雰囲気の食堂にしたい」。そうした雰囲気の中で、子育てに悩む親が思いを打ち明け、一人でごはんを食べる子どもも安心して来られる場になれば、と願う。当時5歳の長男と2歳の長女と来ていた40代の女性会社員は「保育園の帰りに寄れるので便利」と話した。

 東京都練馬区で飲食店を営む只野公朋さん(39)は昨年10月、区民館を借りて「ダイコンこども食堂」を始めた。子どもは無料、大人は300円。毎月第1、第3月曜に開き、子どもや親子連れなど毎回約10人が訪れる。

 区内の「ねりまこども食堂」をSNSで知り、見学したのがきっかけだ。日本の子どもの6人に1人が貧困とされることを知り、ショックを受けたという。「食堂なら自分にもできる」。ブログでボランティアスタッフを募集。支援が必要な子どもたちとつながるため、スクールソーシャルワーカーや民生委員、支援団体などを訪ねた。

 「いただきます」。午後7時、区民館の大広間に声が響いた。ご飯、サツマイモ汁、チキン南蛮、小松菜と長芋のごまあえ、果物。小学生の2人の子どもがいるシングルマザーの40代の女性は「生活はいろいろ大変ですが、私は気分転換できるし、子どもも楽しみにしています」と話す。

 只野さんは「行政や地域とのネットワークを広げたい」と言う。先月、入浴や洗濯もできる2カ所目のこども食堂を区内に開いた。

■東京や神奈川、大阪にも

 こども食堂ネットワークには現在、73カ所の食堂が参加している。東京都内が47カ所で、神奈川県が8カ所、千葉、埼玉両県が3カ所。北海道や大阪府、福岡県などの食堂も参加する。多くは昨年以降に開設された。

 「こども食堂のつくり方講座」は昨年7月から始めた。これまで5回開かれ、計約140人が参加。この中から約20の食堂が生まれたという。

 NPO法人「豊島子どもWAKUWAKUネットワーク」(東京都豊島区)の栗林知絵子代表(49)は「食堂をやりたい人が出会う場をもっと仕掛け、子どもを支援する輪が全国に広がればうれしい」と話す。

 講座や食堂の情報は、こども食堂ネットワークのウェブサイト(http://kodomoshokudou-network.com/別ウインドウで開きます)で確認できる。(斉藤純江)

■こども食堂を始めるには

①開催頻度や利用者数、どんな人に来てほしいかをイメージする

②寺や公共施設、個人宅、休業日の飲食店など、安価で衛生面がしっかりし、子どもの集まりやすい場所がベスト

③行政機関や学校関係者、民生委員など子どもに関わる人に相談し、地域の事情をきく

④事前に保健所に相談し、食堂の規模や場所、開催頻度に応じた届け出をする。各種保険への加入もおすすめ

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