見えにくい子どもの貧困
日本の子どもの6人に1人が貧困。
ようやくその数字は知られるようになったが、それぞれの実態はあまり知られていない。
その理由は、ぱっと見で判別できないことが大きい。
いくつか特徴的な情報を抜粋。
▼子どもの貧困「見えにくい」現実
(Yahooニュース 1月31日配信)
http://news.yahoo.co.jp/feature/298
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中学生の頃、仕事で忙しい母親は、「勉強しろ」とは言わなかったが、褒めてもくれなかった。頑張っても認めてくれないことで、やりがいもなく寂しかった。勉強が大嫌いになった。
「夢なんてなかった。中卒で働いちゃおうかなって……」
貧困の家庭で育った子どもたちは「自分を価値のない人間」だと思いやすい傾向がある――そんな調査結果が出ている。
”
(出典)阿部彩・埋橋孝文・矢野裕俊「大阪子ども調査 結果の概要」
(2014年)
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貧困層の子どもたちと向き合ってきた、スクールソーシャルワーカーの幸重忠孝さんは、「自己肯定感」の低下が、子どもの貧困の大きな問題だと指摘する。
例えば、貧困状態で電気を止められ、宿題ができなかったとしても、周囲には言いづらい。努力が足りないと思われたまま、本人も気づかないうちにどんどん自信をなくしていく。
「どうせ自分はバカだから、自分が悪いんだと否定する。勉強だけでなく、スポーツなど全てにおいてそういう考えになってしまう」と、幸重さんは説明する。
”
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「子どもの貧困」に対して策を取った場合と、取らなかった場合に社会的コストがどれくらい変化するのか、それを示したイラストが以下のもの。首都大学東京の阿部彩教授による試算だ。