第4回 心の病への理解を
●うつ病患者100万人
うつ病や躁うつ病にかかる人が増えており、現在全国には100万人弱もいるとされる。長引く不況でリストラや給料ダウン、失業など、好転しない社会で生きる現代人にはストレスやプレッシャーが重くのしかかっている。
1996年には43万人だったうつ病患者は、1999年には44万人と横ばいだったが、その後2002年には70万人以上、リーマンショックの2008年には100万人を超えた(厚生労働省 自殺・うつ病等対策プロジェクトチームとりまとめについて)。それに伴い、この間うつ病治療に使われる精神安定剤や睡眠薬の使用も上昇している。
2003年5月からグラクソ・スミスクラインがうつ病啓発キャンペーンを始めると、10月にはキャンペーンサイトへのアクセスが合計35万件を超えた。この頃から「うつ病は心の風邪」というキャッチフレーズとともに、誰にでもなる病気であるという情報が広く流れ始めた。
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