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ココナッツオイルにはダイオキシンと類似した環境ホルモン作用がある

02.01.2015 · Posted in

植物油は健康に良くないというのは周知。

特に加熱すると良くない。

巷でココナッツオイルが健康にいいと言われているが、実は、ダイオキシンと類似した環境ホルモン作用があるとのこと。

吉冨 信長氏のFacebookより

ココナッツオイルはやめなさい

空前のココナッツオイルブームが来ています。テレビ、ラジオ、SNSで、この一年本当によく見るようになりました。特に「アルツハイマー予防」や「ケトン体回路」というキーワードに相乗して健康志向の人を巻き込んでいますね。

この流行りに対して、あくまでバランス論の中で指摘しようと思いますが、嗜好品ということならまだしも、ココナッツオイルで健康を保つという考えはやめた方がよいでしょう。

ココナッツオイルにはダイオキシンと類似した環境ホルモン作用があります。以前これを記事にアップした時さまざまな反響があり、特に、それは量の問題だろうという声や、ジヒドロテストステロンのことなどが上がりましたので、今一度ここで私なりの検証・考察をしようと思います。

ココナッツオイル、ノコギリヤシ油、パーム核油に共通する成分として、5α還元酵素(5αリダクターゼ)を阻害するアルカリ耐性因子が含まれています。この成分は現時点ではまだ同定されていませんが、不鹸化物にあたり、植物ステロールの群に属すると考えられます。これが性ステロイドホルモン代謝を乱してしまい、体の性徴に影響を与えてしまう場合があります。

ステロイドホルモンはコレステロールを原料にして作られます。コレステロールは悪玉に仕立て上げられることが多いですが、普通に考えて、大きな誤解ですよね。

ステロイドホルモンは性ステロイドホルモンとコルチコイドがありますが、DNAの遺伝情報までも作用する重要なホルモンなのです。その性ステロイドホルモンは、一般に男性ホルモンのアンドロゲンと女性ホルモンのエストロゲンなどがあります。

男性ホルモン(アンドロゲン)の中で本来もっとも分泌量が多いのが、テストステロンというホルモンです。テストステロンは体毛育成、筋肉の増強、性器の発育、精子生産、性欲向上など、いわゆる男らしさを維持するのに必要なホルモンです。しかし、男性ホルモン(アンドロゲン)専用の「受容体」と結合しなければ、テストステロンのスイッチはオフになったままなので、細胞の核内に入ることができませんし、核内の遺伝子に働きかけることができません。テストステロンは受容体と結合する確率が決して高くはありません。

そこで、人間の体ってすごいものですが、5α還元酵素(5αリダクターゼ)が、テストステロンをジヒドロテストステロンへと代謝させることで受容体の結合がしやすくなります。このジヒドロテストステロンはより強い男性ホルモンであり、かつ受容体への結合の親和性が極めて高いのです。私が調べる限り、テストステロンに比べ、少なくとも3倍から多くて10倍も結合への親和性があるということです。

ところが、このジヒドロテストステロンを悪玉ホルモンだと揶揄する人がとても多く、ジヒドロテストステロンを産生させないようにすべきだという声も多く上がっています。確かにジヒドロテストステロンは強力な男性ホルモンであるため、体毛を増やす働きがある一方、頭の髪の毛を脱毛させてしまうというデメリットがあります。またジヒドロテストステロンは男性の前立腺を生育する通常の良性作用がありますが、分泌量が多すぎると悪性前立腺肥大にまで至ることがあります。

医薬品業界では、薄毛の人はジヒドロテストステロンが原因とし、ジヒドロテストステロンを産生させないよう考えて薬を作りました。出来上がった薬が、5α還元酵素(5αリダクターゼ)を阻害するフィナステリドという薬品です。有名なのはこれを主成分としているプロペシアです。同様に悪性の場合の前立腺肥大症の処方にもフィナステリドは使用されます。

しかし、考えてみてください。ジヒドロテストステロンは決して悪玉ではなく、人体にとって必要な男性ホルモンなのです。本来多いはずのテストステロンが減少しジヒドロテストステロンが増えすぎた場合に、これらの髪の毛の脱毛や前立腺肥大症を起こすのであって、そのホルモンバランスを崩しているのは、誰でもなくその人自身の生活環境や食事内容などによるものなのです。

さて、話を元に戻しますが、ココナッツオイルなどに含まれる5αリダクターゼを阻害する成分は、テストステロンからジヒドロテストステロンへの代謝を乱します。もしこの代謝を阻害し、著しくジヒドロテストテロンの産生を遮断してしまうと、生理学的に大きな変化を見ることになってしまうでしょう。性ホルモンが正常に働かなくなると、性分化疾患(両性具有者)、性同一性障害、精子減少などさまざまな症状や事態が考えられるのです。ココナッツオイルの産地であるフィリピンやタイにニューハーフが多いのも、もしかすると少しはこれが要因の一つかもしれません。

また、ココナッツオイル以外にも環境ホルモン作用のあるものは植物油脂ではキャノーラ菜種油、マーガリン、パーム油、アボカド油などが認められています。外食やコンビニ食の多い日本人はこれらの油は日常的に摂取している可能性があり、害のある植物油脂を摂取する量はダイオキシン摂取量よりも多いとしている研究者もいます。

健康志向の中でココナッツオイルを使用しているのなら今すぐやめるべきです。良いところだけを引っ張り出して大きく誇張する宣伝文句はいたって短絡的であり、それを見るたびに失笑せざるを得ません。何度も言いますが、植物油脂は嗜好品です。

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