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Archive for the ‘Interview’ Category

性暴力に遭った人が、自信をもって人生を送るために

01.07.2012 · Posted in Interview, 女性問題

特定非営利活動法人 しあわせなみだ  代表 中野 宏美さん

●性暴力ゼロを実現するために

「性暴力に遭った人は、そこで人生が終わりではない。もう一度元気を取り戻し、輝いて、幸せな人生を送ってほしい」。

中野宏美さんは、性暴力に遭った人、その家族やパートナーが流す「かなしい涙」をうれしい時に流す「しあわせなみだ」に変えるという思いを込めて、『しあわせなみだ』を立ち上げた。その活動は、ブログでの情報発信や公的機関への研修など性暴力ゼロのための啓発活動「リボリューショナリー・ティアーズ」、性暴力に遭った女性や子どもを美容で輝かせる「ビューティフル・ティアーズ」、ウェブサイトを通じた性暴力ゼロに関する情報のプラットフォーム構築、裁判支援、メール及びスカイプカウンセリングで性暴力に遭った方を支援する「チアリング・ティアーズ」の3つがある。

性暴力に遭っても警察に届ける女性は13.3%しかいないという現実から、性暴力に関する正しい情報を拡げるとともに、被害者が健康を取り戻し幸せに暮らせるための支援活動を行なっている。 (さらに…)

電話で届く子どもの生の声を伝え、子どもが生きづらい社会を変える

11.27.2011 · Posted in Interview, 子ども

認定NPO法人 チャイルドライン支援センター
専務理事・事務局長 太田 久美さん

●子どもたちの声を社会に反映

「誰でも、わが子は大事。わが子だけ良ければいいという人が増えているが、わが子と同世代の人たちが生きる時代が、安心・安全・豊かでなければ、必ずわが子に跳ね返ってくる。だから、わが子だけでなく、みんなが幸せになれる社会を作っていかないとダメなんです」。

『チャイルドライン』とは、18歳までの子どもなら誰でも、全国どこからでも、自分の気持ちや抱えている問題などについて自由に話すことができるフリーダイヤルのこと。認定NPO法人 チャイルドライン支援センターは、全国44都道府県の74のチャイルドライン(2011年6月1日現在)の活動をネットワークし、チャイルドライン全体の広報や研修を担当している。ヨーロッパから発祥したチャイルドラインは、英国ではその番号を知らない子どもはいないが、日本では知名度が低い。子どもの世界で起こっていることは、社会を映すといわれるが、太田さんは、子どもたちの声から、多くの子どもたちが置かれている状況を社会に伝え、生きやすい社会づくりのために活動している。 (さらに…)

自然からの享受を見直し 災害から暮らしを考え直す

10.17.2011 · Posted in Interview

NPO法人 日本エコツーリズムセンター理事・事務局長 中垣真紀子さん

●エコツーリズムを推進

「自然のなかで頑張っている人を応援しよう!地域を元気にしよう!という目的でエコツーリズムを活性化するための活動をしています」。

中垣真紀子さんは、2007年に発足したNPO法人日本エコツーリズムセンター(以降、エコセン)で、エコツーリズム、自然体験活動、環境教育の第一人者である日本各地のメンバーを支援するとともに、東京と神戸で月1回開催する「エコツアーカフェ」や、エコツアーガイド養成、地域コーディネーター養成といった人材育成の他、シンポジウムやWEBマガジンによる情報発信などエコツーリズム普及のための活動を行っている。 (さらに…)

虐待・発達障害・非行… 複合的な問題を抱えた子どもの支援とは

09.26.2011 · Posted in Interview, 子ども

平尾幸枝さんのインタビュー(「メンタル面で問題を抱える人たちの 現実的なサポート」)で書ききれなかったことがある。日本の子ども支援の現状は、まだまだ穴だらけなことが印象的だった。

カウンセラーとして家族問題、特にDVや虐待に関わってきた平尾さんは、女性のシェルターとの連携をしながら、大人だけではなく、子どもも同時に虐待を受けているケースをたくさん見てきた。子どもを守る施設の必要性を感じながらも、親権など法的な問題で限界を感じていたとき、弁護士など法律の専門家たちが、子どものシェルター『カリヨン子どもセンター』を立ち上げたが、このようなシェルターは、まだ全国に数カ所しかない。 (さらに…)

メンタル面で問題を抱える人たちの 現実的なサポート

09.04.2011 · Posted in Interview

IFF・CIAP相談室副室長・カリヨン子どもセンター理事 平尾幸枝さん

●精神的な問題を抱える人のケア

「メンタル面で問題を抱え、社会から理解されない人がいるのに、そういう人たちに必要な施設や法律が整備されるまで、非常に長い時間がかかってしまう。今、目の前で困っている人はいったいどうなるんだろう・・・と何度も絶望に打ちひしがれてきました。しかし現実社会で気を取り直しながら、今、あるものを使って形にして希望につなげるしかないと考えています」。

平尾幸枝さんは、心理カウンセラー、クリニカル・ソーシャルワーカーとして、精神保健の領域に約15年間携わっている。社会は、医療、福祉、法の整備で最低限の生活や尊厳を守られているように思えるが、実際にはその網目から抜け落ち、苦しんでいる人は少なくない。そういった人たちの問題を見極め、医療や行政の制度に結びつけながら、ひとりでも多くの人が尊厳を守りつつ自立できるためのサポートを行っている。 (さらに…)

写真を楽しむことで 前向きに、生きる力を育む

07.31.2011 · Posted in Interview

NPO法人 日本写真療法家協会 理事  新堀 いづみ さん

●”撮りたいときに撮る”を大切にした活動

「構図やピントは、関係ない。写真を撮る人の気持ちを大事にしたい」。

新堀いづみさんは、看護師としてホスピス緩和ケア病棟に勤務をしながら、患者との関わりのなかで、写真を介してのコミュニケーションにさまざまな効果があることを実感し、フォトセラピーの可能性を探っている。

勤務中はポケットにカメラを入れ、患者さんに渡し、”撮りたいときに撮る”を実践しながら、患者やその家族、スタッフに、病院のなかで働いている看護師だからこそできる方法で写真の楽しさを伝えている。また、別の病院や外部講座では、日本写真家協会のファシリテーター、ボランティアスタッフとしてワークショップを開き、写真療法の良さや理解を広める活動を行っている。 (さらに…)

プロジェクトと政策提言で、世界の貧困問題に取り組む

06.01.2011 · Posted in Interview, 社会貢献

特定非営利活動法人オックスファム・ジャパン 事務局長 米良 彰子 さん

●世界中の貧困削減のために

「貧困問題は、理由がひとつではない。いろいろな方に対し、いろいろな視点、いろいろなアプローチで働きかける必要がある。現状を伝えるのは重要だけれど、悲惨さを伝えればいいかというと、必ずしもそうではない。ひどい状況はあるけれど、みんなが関わることによって、こんなに変わる、だからこういうアクションをとって欲しい、ということを見せていきたい」。

オックスファムは、1942年にオックスフォード市民5人が、ナチス軍による攻撃で窮地に陥っていたギリシア市民に、食糧や古着を送ったことから始まった。チャリティーショップを開き、市民活動をしながら、第二次世界大戦後のヨーロッパの戦後復興、植民地独立への難民支援、自然災害に対する緊急支援などを行い、現在、17の地域を拠点に、世界99カ国で活動している。

オックスファム・ジャパンは、2003年に設立された。最も大きな活動としては、毎年5月に小田原から山中湖までのコース100kmを歩くイベント「トレイルウォーカー・ジャパン」を開催し、約5000万円もの参加費や寄付を集め、緊急支援や教育・農業などの国際協力に役立てられている。 (さらに…)

より良い社会づくりのために企業の社会貢献を促進

05.01.2011 · Posted in Interview, 社会貢献

CSRアジア東京事務所 日本代表 赤羽 真紀子さん

●CSRに特化したシンクタンク

社会が豊かになるに従い、企業の経済成長だけではなく、CSR(企業の社会的責任〜 corporate social responsibility)が企業評価のものさしとして注目されている。
赤羽真紀子さんが東京事務所代表を務めるCSRアジアは、企業のCSRのためのシンクタンクである。2003年に香港で立ち上げられ、現在は、香港、広州、北京、バンコク、クアラルンプール、シドニー、イギリス、ホーチミン、ダッカの9 ヶ所に事務所があり、各国それぞれの国の特性や環境をふまえながら、各企業のCSR活動を支援している。

2010年香港で開催した「CSRアジアサミット」
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誰もが幸せと感じる社会のための考える機会を提供

03.10.2011 · Posted in Interview, 子ども

子どもHAPPY化計画 代表 佐藤 俊恵さん

●日本の子どもの現状を伝える

「子どもの相対的貧困率は14.2%、ひとり親家庭の相対的貧困率は54.3%(2009年秋厚生労働省公表)。ひとりひとりの幸せを測ることはできないけれど、幸せと感じる社会的な尺度がなければ、人は幸せを実感できないかもしれません。今、その社会的な尺度が、なくなってきているんじゃないでしょうか」。

『子どもHAPPY化計画』は、2009年には勉強会、2010年は様々なスピーカーを招いたワールドカフェを開催し、日本の子どもの現状について情報を発信しながら、多様な価値観を認め合いつつ、人々が幸せな社会をつくるためにはどうすべきかについて様々な視点から考える場を提供している。 (さらに…)

子どもを暴力被害から守る 予防プログラムで生きやすい社会を

03.09.2011 · Posted in Interview, 子ども

特定非営利活動法人 おきなわCAPセンター 事務局長 糸数 貴子さん

●安心・自信・自由に生きる権利

「SAFE・STRONG・FREEは、CAPの登録標語で、『安心・自信・自由に生きる権利は誰だってある』という意味です。多様な人が受け入れられる社会になってほしい」。

CAPとは、「Child Assault Prevention(子どもへの暴力防止)」の頭文字をとったもので、子どもが暴力から自分を守るプログラムをワークショップを使って行っている。CAPは、1978年に米国で生まれ、世界16カ国に広がり、日本には1985年に森田ゆりさんによって伝わえられた。家庭内暴力、いじめ自殺、虐待の増加という社会的背景が後押しし、現在、北海道から沖縄まで 130以上のグループが活動している。

おきなわCAPセンターは、児童相談所の職員や精神科医、カウンセラーが集まって行っていた虐待についての勉強会が前身で96年に設立された。今までにおきなわCAPセンターで養成講座を受けた人は200人以上、現在、約50人がメンバーに登録しており、3人1組で沖縄全土から離島まで出向いて、ワークショップを行っている。小学生向けは授業の2時間、中学生は授業の2時間×2日間、大人向けは2時間のワークショップを、多いときには年間200回も開催している。 (さらに…)